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くらしのアイデア<家のメンテナンス篇>アイデア2
いつまでも美しく 正しいフローリングのお手入れ方法
現在、日本のすまいの床材で主流となっている“フローリング”。床にホコリやゴミが落ちていれば気になって掃除をしますが、フローリングのワックスが取れても気付かずに、お手入れをしないままでいる人も多いのではないでしょうか。そんなつい見過ごしがちなワックスについて、その大切な役割やお手入れ方法などをご紹介していきます。
ワックスの効果

フローリングを美しく長持ちさせるために、ワックスは欠かせないお手入れ製品。

まず、ワックスの主な使命は3つあります。

1.床を保護する効果
フローリングの上にワックスの膜をつくれば、その膜がクッションになって傷や汚れがつきにくくなります。

2.美観効果
ワックスをかけると光沢が出て、美しく見えます。これは、目に見えない床の凹凸をワックスが埋めて平滑にすることで、光が均一に反射するからです。

3.ふだんの掃除が楽になる効果
傷や汚れが付きにくくなるので、サッと掃除するだけできれいに保つことができます。

ワックスが日本に入ってきたのは昭和19年。その頃ワックスの主成分はロウでしたが、ツヤを出すために乾拭きしなくてはいけない、滑りやすい、という欠点がありました。そのため、昭和30年代くらいから、アクリル樹脂を主成分としたワックスが登場し、さまざまな改良を重ねながら現在に至ります。樹脂の利点は、塗るだけでツヤが出るので乾拭きがいらない、滑りにくい、ということ。“ワックスは滑る”というイメージは、ロウワックスの特性からきているのかもしれません。

正しいメンテナンス

フローリングのお手入れサイクルは、半年に1回⇒塗り重ね、5年に1回⇒塗り直し。

ワックスを塗り重ねる・塗り直すというメンテナンスの必要性は、あまり認識されていないかもしれませんが、ワックスは1度塗ったら半永久的にOK!というものではありません。日常的に部屋の中でよく歩く場所は、スリッパの摩擦などで部分的にワックスが取れ、ツヤがなくなり見た目も悪くなってきます。ワックスの効果を長持ちさせるためにも、定期的なメンテナンスがオススメです。

新築で入居した場合は、最初のうちはもちろん何も塗らなくてもきれいです。しかし、一般的なフローリングなら5~8年くらいで、だんだん表面に目に見えないひび割れができ、そこに汚れが入り込んでしまいます。フローリング自体を長持ちさせるためにもワックスは重要ですね。

ワックスの効果がどれくらい長持ちするかは、ワックスの種類によって変わります。一般的には、半年に1回は上塗りをして、5年に1回は専用のハクリ剤を使用して古いワックス被膜を全て剥がしてから塗る、というサイクルがオススメです。きちんとワックスが塗られていれば、毎日の掃除は掃除機などでホコリやチリを取るだけできれいな床を保てます。そして1週間に1回、かたく絞ったぞうきん等で水拭きをし、2~3週間に1回、洗剤拭きすれば完璧ですね。

では、半年に1回の上塗りの手順をご紹介していきましょう。一般的に、(1)掃除→(2)ワックス塗り→(3)乾燥、の3ステップで完了です。
まずは(1)掃除をして、床面のゴミやホコリを取り除き、床用洗剤、またはかたく絞ったぞうきん等で水拭きをしてこびりついた汚れを落とします。
次に(2)ワックス塗り。液体タイプなら床面に規定量をたらし、専用ワイパーや布で薄くムラなく広げます。このとき、フローリングの板目に沿って塗るようにしましょう。
最後に(3)乾燥ですが、20~30分が乾く目安です。乾いたら2度塗りがオススメです。しっかり乾かすときれいに仕上がるので、天気の良い日にするといいかもしれませんね。

また、気になるところだけを部分的に塗り直すことも可能です。塗り直した部分と、塗り直していない部分で、若干、濃淡の差ができる可能性がありますが、1週間くらいでなじんで目立たなくなります。部分修正のコツは、できるだけ板の単位で区切ること。そして、隣の板には液がかからないように、塗装などで使うマスキングテープを貼って養生(※)をすればきれいに仕上がります。

※養生:塗装の際に、塗料で周囲が汚れる可能性がある時、テープや紙などでマスキングし、周囲を保護すること。

ワックスの種類

ワックスとひと口に言っても、その数、30種類以上。床材、形状、光沢の好みなどに合わせて選びましょう!

家庭の床材に塗るワックスには、いろいろな種類があります。床材の種類によって、一般的なフローリング、無塗装のフローリング、白木の床、クッションフロア、石床用などから選択しましょう。さらに、お手入れのスタイルによって、シート、スプレー、液体、といった形状を選びます。他にも、高い光沢度を実現するタイプ、キッチンなどの水まわりに適した防水タイプ、愛犬の走り傷が付きにくいタイプなどがあり、さらに、空気中のホルムアルデヒドを吸収するタイプや、天然原料だけを使ったロウタイプなど、環境に配慮したものもあります。

また、ワックスには業務用と家庭用があります。業務用ワックスは、土足で歩き、土砂や水が持ち込まれる可能性が高い施設を想定しているため、強い被膜がつくられます。家庭用は裸足やスリッパで歩くので、そこまで過酷な状況は想定されていません。その代わりに配慮しているのが、ツヤやきめ細かさ、均一性、塗りやすさ。プロが使う業務用ワックスと違い、一般の方が使う家庭用のワックスは、失敗が少ないように考えられています。

最近はフローリングを使った部屋が増えており、家庭でのワックスは欠かせないものに。お手入れの行き届いたフローリングは、部屋全体の印象を明るくきれいに見せてくれます。いつまでも美しく保っていきたいですね。

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