部屋のイメージが目に浮かぶ　間取り図の記号や略語を解説

新たなすまいを探す際、物件の間取り図には記号や略語が記載されています。でも、意味がよくわからないため、お部屋のイメージがわかないという人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、物件をより深く知り、正しく理解するための基礎知識をレクチャー。理想のすまいを見つけるためのポイントもご紹介します。

間取りの「記号」を理解して、リアルな部屋をイメージする

マンションと一口にいっても、空間を構成する要素によってデザインは多種多様。特に窓や扉などの開口部はバリエーションに富んでおり、それぞれの違いを間取り図では「記号」で表現しています。ここでは、開口部に関する代表的なタイプとそれを表す記号、そしてタイプごとのメリットをご紹介します。

①両開き戸

左右2枚のドアが中央で開閉するタイプで、“観音開き”という名称で馴染みのある方も多いと思います。マンションでは幅広く用いられており、開口部の大きなエントランス、キッチンや廊下に面したコンパクトな収納、クロゼットなどでよく見られます。

メリットとしては、片開き戸と比べて扉の幅が半分に抑えることができるため、開けたときの扉の出幅が小さく、スペースが限られた箇所に設置できる点です。快適に移動するための生活動線を確保しつつ、空間を有効活用したい場合に適した扉といえます。

両開き戸の例（左：パークホームズ船橋宮本ヒルトップ（分譲済み）／右：パークホームズ川越新富町アドーア（分譲済み））

②親子扉

幅が異なる2枚の扉を用いた両開きタイプの扉で、通常時は大きな扉を開閉し、小さな扉側は鍵をかけて開かないようにして利用します。特徴は、個性のあるデザイン。左右の扉で装飾が異なることが多く、形の異なる磨りガラスをはめ込むことで気品のある空間を演出することができます。

大きめの家財を搬入する際などには、小さな扉も開放し充分な搬入幅を確保することも可能です。

親子扉の例（ファインコート世田谷砧（分譲済み））

③片引き戸・引き違い戸・引き込み戸

戸を横に滑らせて開閉する「引き戸タイプ」の扉です。開き戸のように開いたときに扉の可動域が生活空間に入り込まないため、室内の開放感を高めることが可能。開口部を1枚の扉で塞ぐ「片引き戸」と複数枚の扉で塞ぐ「引き違い戸」があります。また、扉が壁の中に格納される「引き込み戸」は開け放したときに扉が壁の中に隠れるためスッキリとした見た目にできるのが特徴です。

いずれも扉をスライドさせるだけで楽に開閉できる仕様であることから、近年、導入が進んでいます。すまいのバリアフリー化にも貢献できる扉です。木の質感を活かした組子構造の扉など、和風建築に合うデザインも豊富です。

左：片引き戸の例（パークホームズ川越新富町アドーア（分譲済み）／右：引き違い戸の例（パークシティ柏の葉キャンパス　サウスフロント（分譲済み）））

「略語」を理解して、間取りの全体像を把握する

次は、間取り図に記載されているアルファベットの略語について解説します。有名なものとしては「LDK＝リビング・ダイニング・キッチン」が挙げられます。「どんな部屋で、どれくらいの広さなのか」を素早く理解し、効率よくすまい探しができるよう略語を知っておきましょう。

①「WIC」

「Walk In Closet（ウォークインクロゼット）」の略。大型収納のことで、主に衣類などを収納するために用いられます。大型なので名前の通り、ウォークイン（歩いて入る）が可能で、更衣室として使うことも。寝室に隣接して設けられることが多いです。
衣類だけでなく、スーツケースなど場所をとるようなものをしまっておくストレージとしての活用も可能です。

WICの例（パークタワー晴海（分譲済み））

②「SIC」

こちらは「Shoes In Closet（シューズインクロゼット）」の略で、靴を履いたまま入れるクロゼットのことです。玄関の脇に設置されたタイル貼りのスペースで、土足でも床の汚れを気にせずに入れます。
靴置き場はもちろんのこと、ベビーカーやアウトドアグッズなど、外で使うものを収納しておくのにも便利なスペースです。子育て世帯はぜひとも活用したい設備です。