Project Story
プロジェクトストーリー

海外事業


常に挑戦の連続。
日本の強みを活かし、
海外事業を成長させる。

Profile

山下 圭

海外事業二部付
タイ三井不動産/2014年入社

海外で働くやりがいと面白さ
三井不動産レジデンシャルは現在、海外事業のフィールドを大きく広げ続けている真っ最中です。そこで今回は2019年からタイ三井不動産に出向し、現地の大型プロジェクトなどを手掛ける入社9年目社員にインタビュー。海外に駐在することになった経緯から、現地での仕事の進め方、日本とは異なる難しさ、面白さ、そして、三井不動産レジデンシャルの海外事業の将来性などについて話してもらいました。

Q1 海外事業に携わることになった経緯は? 入社5年目の海外研修を機に、
海外事業に興味を持つ。

大学時代はラクロス部に所属し、目標達成にこだわること、主体的に取り組むこと、チームの仲間と協働することの大切さを学びました。デベロッパーの仕事に興味を持ったのも、様々な部署の人たちとコミュニケーションを取り、信頼関係を築きながら、一つのものを創り上げていく仕事内容に魅力を感じたからです。ただ、入社前は海外で生活したこともなく、自分が6年後にタイに駐在するとは想像もしていませんでした。ちなみに入社後はまず、営業部門に5年間在籍し、都心部のマンション販売に携わりました。海外事業部門への扉が開いたきっかけは、入社5年目の海外研修です。約1ヶ月間、東南アジア(フィリピン)で語学研修と実査(物件の現地調査)を経験しました。その際、日本ではほとんど見ることのない建物や共用施設のスケール感、外観デザイン、住居プランなどを目の当たりにし、海外の住宅マーケットに興味を持ちました。その後6ヶ月間、フィリピンで英語漬けの毎日を送らせてもらい、その頃から自分のキャリアプランの中で海外事業部門への異動が明確な目標へと変わりました。そして、その目標はすぐに実現されることに。フィリピンから日本に戻ることなく、タイでの駐在員が決まったのです。

Q2 現地での仕事内容は? 事業の取得から推進まで、
すべての業務を担当する。

現在、タイ三井不動産では、コンドミニアム(住宅)、サービスアパートメント(ホテル)、物流拠点の3つのアセットを中心に事業を展開しています。私が担当するコンドミニアム事業では、現地のデベロッパーであるアナンダ社とともにJV(ジョイント・ベンチャー)事業を展開し、現在までに計29物件(約23000戸)の開発が進んでいます。主な仕事内容は、本社の海外事業部と連携を取りながら、新規コンドミニアム事業(用地)取得と販売中15物件の事業推進(開発・営業の管理および資金繰り・事業リスク管理)など、日本で言えば、用地取得と開発、営業という異なる部署で行う様々な仕事を幅広く担当しています。ただし、異動した当初は相当に苦労しました。なにせ、初めての業務かつ英語でのコミュニケーション。専門知識も交渉能力もないところからのスタートでしたからね。上司の電話での言い回しやメールの文面などを真似しつつ、わからないことは何でも聞きながら、自分の出来ることを一つずつ増やしていきました。

Q3 日本とは異なる難しさ、面白さは? 物件のスケール感やデータの
情報収集のしかたにも違いが。

海外事業では、マーケットも仕事の進め方もすべて異なります。日本の場合、タワーマンションでも1物件あたり3〜400戸程度の規模ですが、タイでは1000戸単位の物件もざらにあります。首都バンコクでは郊外の戸建住宅に住みながら車で都心に通勤する人もいれば、通勤時の激しい渋滞を避けるため、都心のコンパクトサイズのコンドミニアムに住む人もいたり、さまざまな生活スタイル、住宅需要があります。そのようなバンコクのマーケットを熟知するためには、日本国内ほど正確な情報が簡単に取れないため、自分たちで現地に足を運び、正確な情報を集めていくのも1つの醍醐味です。

タイでは私たちのような海外企業が用地を取得することができないため、現地のデベロッパーとパートナー関係を結び、事業を進めていくことになります。言葉や文化だけでなく、法規制なども異なっており、思わぬトラブルに直面することも多いですね。仕事の進め方の違いにも最初は苦労しました。タイに駐在している当社の住宅担当社員は、私と上司の2名。この2名でほとんどの業務を担当することになります。幅広い業務に対応して業務推進していくためには、周りの現地スタッフやパートナーであるアナンダ社とお互いが理解するまで、英語でのコミュニケーションは欠かしません。常に新しい仕事や課題に挑めるのは、海外駐在の面白さだと思いますね。

Q4 とくに印象に残っているプロジェクトは? バンコク都心部に最もグレードの
高い物件を開発、販売。

バンコク都心部のラマ9エリアに2020年に竣工した、総戸数593戸のコンドミニアムのプロジェクトは印象に残っています。ラマ9エリアは大規模商業施設が集積し、中国大使館も近いため、昔から中国人の富裕層に人気のエリア。大きな交差点の角地という視認性の高さもあり、ここに当該エリア内でも最もグレードの高いアナンダ社の商品(当社で例えるならパークマンションのようなハイグレードな物件)を企画することになったのです。私たちは日本のデベロッパーの強みである豊富な事業経験と品質・安全管理のノウハウを提供し、パートナー企業のアナンダ社と一緒に開発を行いました。建物竣工後の販売戦略についても常に協議し、トライ&エラーを繰り返しながら現在も販売を進めています。途中、マーケット状況の悪化や新型コロナの感染拡大など、越えるべき壁はいくつも現れましたが、その都度、全員で知恵を出し、全員で乗り越えていきました。

Q5 海外事業の将来性と今後の目標は? 常に自分たちで切り拓いていく
面白さがある。

当社はタイにおいて、日本デベロッパーの海外進出のパイオニア的な存在です。とはいえ、2013年からスタートし、現在ようやく10年が終わったところ。まだまだ海外事業は伸び代だらけです。とくに、東南アジア市場は今後も経済発展が著しく、業界としても大きな成長が期待されています。他業界と比べても海外進出のレールが敷かれていない分野。常に自分たちで切り拓いていく面白さがあると思います。私自身に関しても、引き続き、海外で働いていきたいですね。入社前は英語の習得どころか、海外での生活経験さえなかったのに。そう思うと、これから入社してくる皆さんも、「海外で働いてみたい」という意欲とそのための努力を重ねれば、チャンスがあるはずです。ぜひ、三井不動産レジデンシャルの海外事業を一緒に伸ばしていきましょう。